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債権回収業者(サービサー)とは?弁護士との違いは?

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20年以上も前に大ヒットした漫画「ナニワ金融道」は、法律の世界を知る「参考書」として今でも愛読する経営者が多くいるようです。怪しいイメージが残る「債権回収業者」ですが、実際はどんな仕事なのでしょうか。本記事では、債権回収業者と弁護士との違い、依頼する方法などをご紹介します。

債権回収業者とは?

債権回収業者とは、法務大臣の許可を得た、民間の債権管理回収専門業者のこと。金融機関などから委託を受け、または債権を譲り受けて、「特定金銭債権」の管理・回収を行うのが仕事です。

 

国内での債権回収の仕事は、弁護士法によって弁護士または弁護士法人以外のものが行うことを禁じられていたのですが、1999年に施行された「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」により、民間会社も債権回収の業務ができるようになりました。

 

不良債権の処理等を促進するために施行されたもので、暴力団などの反社会的勢力が参入することを排除するとともに、許可業者に対して必要な規制・監督を加え、債権回収過程の適正を確保するために、許可制を採用しています。

法律で認められた業者しかできない

債権回収業者は、法務大臣が認めた業者しかなることができません。

 

法務省のホームページによると、以下の条件を満たさないと債権回収業者にはなれないとしています。

 

・最低資本金が5億円

・暴力団員等の関与がないこと

・常務にあたる取締役の1名以上に弁護士が含まれている

金融機関との関係

債権回収業者は、銀行や保証会社などの金融機関が抱える債権を回収するのを専門としています。

 

債権回収会社は、銀行や消費者金融、投資ファンド、不動産業者などの子会社であるケースが多く、債権会社への依頼も必然的に、親会社の企業などに限られているようです。

大手の業者一覧

法務省のホームページには、法務大臣から許可された債権回収業者の一覧表が掲載されています。許可された順に番号が振られているのですが、聞いたことのある名前の会社が多いのが特徴です。

 

一覧表に記載されている大手債権回収株式会社は、以下の通りです。

 

・日本債権回収株式会社

・アビリオ債権回収株式会社

・ニッテレ債権回収株式会社

・SMBC債権回収株式会社

・オリックス債権回収株式会社

・ジャックス債権回収サービス株式会社

・あおぞら債権回収株式会社

・エム・ユー・フロンティア債権回収株式会社

・ジェーピーエヌ債権回収株式会社

・中央債権回収株式会社

・オリンポス債権回収株式会社

・九州債権回収株式会社

・アイ・アール債権回収株式会社

・新生債権回収株式会社

・株式会社セディナ債権回収

・アウロラ債権回収株式会社

・株式会社住宅債権管理回収機構

・株式会社エムアールアイ債権回収

・ジャパントラスト債権回収株式会社

・パルティール債権回収株式会社

 

※法務大臣による許可順

債権回収業者と弁護士の違い

債権回収業務は元々、弁護士にしか許されなかった業務だったのですが、法律により、債権回収会社も行えるようになりました。弁護士は、債権回収におけるすべての業務を行うことができるのですが、債権回収会社は「特定金銭債権」しか回収することができない点が大きな違いとなっています。

 

債権回収会社では、特定の事業者である場合などを除き、個人が持っている債権の取り扱いはできません。また、債権回収会社に委託できる業務として、入金状況、債権内容などのデータ管理や、請求書の発送業務などがあります。

債権回収業者の業務の流れ

債権回収業者の業務の流れは、以下の通りです。

 

1.電話や郵便を使った連絡

2.内容証明郵便の送付

3.裁判所に支払督促を申し立てる

4.強制執行を行い相手の財産を差し押さえる

電話や郵便を使った連絡

債務者に対して、まず電話で支払いの催促を行います。電話番号が不明な場合や、料金未納で電話がつながらなくなってしまったなど、電話で請求したくてもできないときには請求書を郵送します。

内容証明郵便の送付

電話や郵便を使っても連絡が取れなかった場合、内容証明郵便を送ります。内容証明郵便とは、いつ、どのような内容の書面を誰から誰宛てに、差し出したかということを日本郵便が証明するもので、同じ書面を郵便局に3通提出し、1通が郵便局の控え、1通は相手に送り、1通は発送者の控えとなります。

 

支払いを催告した後に履行期が到来して遅延損害金が発生するというケースもあるため、内容証明郵便を送ることで、裁判の証拠になります。

 

内容証明郵便は、ネットで送信することも可能です。電子内容証明サービスを使うと、24時間いつでも内容証明郵便を発送できます。

裁判所に支払督促を申し立てる

内容証明郵便を送っても支払いに応じない場合は、裁判所に支払い督促を申し立てます。支払督促とは、金銭の支払いを求める債権について、迅速に債務名義を与えることを目的とした特別な裁判手続きです。

 

強制執行を行うためには、「債務名義」が必要ですが、支払督促は、数ある裁判手続きの中で最も迅速に債務名義を取得できるメリットがあります。

強制執行を行い相手の財産を差し押さえる

裁判で「債務名義」を取得し、執行文などがそろえば、裁判所に強制執行の申し立てを行います。裁判で勝ったからといっても、自分の債権を回収できるとは限りません。そこで、債務者の財産から強制的に支払いをしてもらえる手続きが、強制執行です。

 

債権回収のための強制執行は、未払いの取引代金を支払ってもらうために行うもので、金銭執行の手続きになります。例えば、価値のある不動産を持っていれば、強制競売の申し立てをするのが一般的です。

債権回収業者に依頼した方が良いケース

債権回収業者に依頼した方が良いケースとして、以下の2つがあります。

 

・自社での回収の見込みがない

・自社に債権回収のノウハウがない

自社での回収の見込みがない

取引先の支払い能力が認められない場合や、取引先が悪意で支払いを拒んでいる場合は、債権回収業者へ依頼するのがおすすめです。電話や郵便で回収を促すだけでは債権の回収は非常に難しいケースでも、債権回収に要する時間や手間を削減しながら、確実に未回収分の回収が可能になります。

自社に債権回収のノウハウがない

債権回収の経験がある場合はまだしも、経験やノウハウがない場合は、無駄な調査や手続きが重なり、必要以上に費用がかかってしまうおそれがあります。債権回収の費用を抑える目的で、債権回収に失敗してしまうと元も子もありません。

 

特に企業に対する債権回収は、高額となるケースが多く、債権回収を失敗すると連鎖倒産のリスクもあります。ノウハウがない場合は、専門家にお願いするのが得策です。

債権回収業者に依頼することのメリット、デメリット

法務大臣の許可を得た債権回収業者は債権回収の専門家です。債権回収業者に依頼するメリットとデメリットをまとめました。

 

<メリット>

 

・債権の回収における業務負担がなくなる

自分で債権を回収するとなると、法律的な知識も必要となります。手紙一つ書くのでも様式や書くべき内容が決まっており、調べながら行うと時間がかかり過ぎて、その間に時効が成立してしまうこともあるかもしれません。迅速に適切に対応するのが債権回収の基本です。

 

・債務者が破産しても損失がない

債務者が資金難に陥り、破産した場合であっても、既に債権を債権回収会社へ譲渡しているときは、譲渡した側に未回収分の損失は発生しません。

 

・顧客とのトラブルを避けられる

顧客への債権回収は慎重に行わなければならず、精神的な負担は計り知れません。債権回収のプロにお任せすると、直接、かかわることがなくなるため、トラブルを回避できます。

 

<デメリット>

 

・対応可能な債権が限られる(以下、対応可能な債権)

債権回収業者はすべての債権を回収できるわけではありません。対応できる債権は「特定金銭債権」と限定されています。特定金銭債権とは、金融機関等が有する貸付債権、リース・クレジット債権、資産の流動化に関する金銭債権、ファクタリング業者が有する金銭債権、倒産手続き中の者が有する金銭債権​、保証契約に基づく債権、その他政令で定める債権などです。

 

・実際の債権額より安値で売却しなければならない

債権を債権回収会社に譲渡すると、実際の債権額より、安く売却することになります。

 

・違法な悪徳業者も存在する

法務大臣の許可を得た債権回収業者以外にも、違法な悪徳業者も存在します。いわゆるヤミ金融業者といわれる業者で、法外な手数料を要求されることもあります。

 

・手数料が発生する

債権回収業者に依頼すると、相当の費用や手数料が必要になります。債権100万円が回収できたとしても、そこから費用や手数料が差し引かれます。

必ずしも全額回収できるわけではない

未入金になった取引代金は、自社でやるにしろ、社外に委託するにしろ、必ず全額回収できるとは限りません。また、支払猶予などがついた場合は手元に代金が来るのがさらに遅れてしまいます。

 

そのようなリスクを抑えられるのが、売掛金保証サービスの「URIHO(ウリホ)」です。

 

  

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まとめ

債権回収業者と弁護士の違い、依頼するメリット・デメリットなどを考慮に入れたうえで、自社の債権回収を自社で行うか、業者に依頼するか判断すると良いでしょう。債権回収には、時間や労力だけでなく、

法律的な専門知識も必要です。債権回収が滞り、自社だけで対応が困難な場合は、債権回収業者(サービサー)などの債権回収のプロにお任せすることも検討してみてください。

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