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キャッシュフロー重視の経営を

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「キャッシュフロー経営」という言葉が聞かれるようになって久しいです。経営者は、損益には注目しても、損益とキャッシュの差については軽視しがち。資金繰りが逼迫した時、初めてキャッシュの重要性に気づくことが多いものです。

損益だけではわからない会社の実態

会社の業績として、損益が大切であることは間違いありません。しかし、現実的に会社が破綻するのは現金が足りなくなる時、また融資が受けられなくなる時です。キャッシュフローの状況は、会社の安全性を如実に示します。
キャッシュの状況は、金融機関からシビアにみられています。借入金の返済の原資となるのは基本的に現金。融資の可否を審査する際に、キャッシュフローは重要な指標です。そういったキャッシュフロー悪化の大きな原因の一つが、債権回収の不全になります。例えば売掛金は、利益に計上されていても、現金化されていません。貸付金も、資産計上されていながら、手元には現金がない状態です。
金融機関は、売掛金が溜まっている会社をどのようにみるでしょうか。「この売掛金は回収の可能性がないのではないか」と思うはずです。場合によっては「架空の利益を計上して粉飾しているのではないか」と疑うことすらあります。

「売掛け」を管理し、支払遅延をすぐに察知

売り掛けの発生と入金が、一つ一つしっかり関連づけられておらず、請求がおろそかになっている会社もあります。請求を行わなければ、相手も「支払わなければならない」という意識が薄くなってしまうこともあります。こういった案件が積み重なって、キャッシュフローの重荷になってしまっているのです。
ここで必要となるのが確実な債権管理です。予定される日に売掛金の入金がなかった際、すぐ電話やメールで確認を取るという姿勢があるだけでも相手の認識は変わります。
そして、支払いが滞っている債権には、その期間や金額に応じて、取引の中断や打ち切り、内容証明郵便による請求、債務承認による契約のまき直し、公正証書の作成、法的な手段による回収など、フェーズに合わせて手を打っていく必要があります。
場合によっては、債権の棒引きに応じ、キャッシュを確保することも必要となってくるかもしれません。また、返済の見込みが立たない債権は、貸倒れの処理をする方が、損金が計上でき、税務上良い影響が出ることもあります。

債権管理システムの確立が急務

最近は、パソコン用の販売管理ソフトなどの質が向上しています。支払遅延をすぐに知らせてくれる非常に便利なものが普及しています。現在の売掛債権が速やかに洗い出せなくなっている状態であるなら、そういったツールも利用しながら、早急に債権管理のシステムを確立しておくことをおすすめします。

貸倒れを含む処理を行うことで、短期的に利益が下がることはあるかもしれません。しかし、確実な債権管理がなされることで、キャッシュフローは改善します。
また、決算書の信頼度が上がり、長期的には資金繰りに良い結果をもたらしてくれるでしょう。

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